第8弾 南三陸町ボランティアレポート(平成25年3月18日~22、3月25日~29日)

2011年3月11日午後2時46分ごろ、三陸沖を震源に国内観測史上最大のM9.0の地震が発生。津波、火災などにより広範囲で大きな被害が発生。震災による死者・行方不明者は2011年8月10日時点で約20,000人にのぼり、なお全容把握には至っておらず、避難者は8万人以上。建築物被害も全壊・半壊計少なくとも7万戸にのぼっているが、いまだ全容は分かっていません。アイジーコンサルティングでも、何か出来ることを行動に移そう!と、東日本大震災発生後、ボランティアの有志を募って被災地で活動してきました。今回、東日本大震災から2年経ち、再びボランティア活動を再開。被災地はどうなっているのか。現地に行ったからこそ分かったこと、感じたこと。ボランティアの内容、被災地の現状を報告します。


災害ボランティア 宮城県本吉郡南三陸町での活動

【災害ボランティア概要】
日程:2013年3月18日(月)~22日(金) 人数:11名
       3月25日(月)~29日(金) 人数:8名
場所:宮城県本吉郡南三陸町  合計人数:22名   


アイジーコンサルティングでは、東日本大震災から2年経過した3月より被災地ボランティア派遣を再開させました。約2週間、2班に分かれ総勢22名が宮城県本吉郡南三陸町にて活動を行いました。今回は初のボランティア参加となる新入社員(現:入社2年目)の若手社員を中心に派遣を実施。南三陸町は被害の甚大であった地域です。2年経った今、瓦礫は撤去され、更地が広がっています。今回の震災で町は壊滅的なダメージを受けています。今回は、今が最盛期であるワカメ漁の出荷の手伝いと、農地のガレキ撤去作業を行ってきました。被災地の方々は、震災での辛く厳しい状況を乗り越え、一歩ずつ前進しています。いまを生きる方々の笑顔にたくさん出会いました。震災から2年経った現在の被災地の 様子、活動の報告をお伝えします。

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南三陸町防災対策庁舎                伝統の正月飾りの切り紙「きりこ」
     

漁業支援ボランティア活動 南三陸町荒砥(あらと)地区にて

南三陸町には漁業で生計を立てていらっしゃる方がたくさんいる地域です。震災により多くの海産物や漁船が駄目になりましたが、復興に向けて進んでいます。私たちが伺った4月は、ワカメ漁の時期でした。私たちもワカメ漁・出荷のお手伝いをさせていただきました。


■漁業組合でのボランティア活動
漁港でのワカメやメカブの出荷作業の手伝いをしました。ワカメを釜茹でしたり、水揚げされ塩漬けにされたワカメを選別し、並べて箱詰めしたり、メカブをカットしたりという内容でした。南三陸町の漁港は壊滅的なダメージを受けています。船や作業場を失った方々もたくさんいらっしゃいます。もくもくと作業をしている漁師さん。生活の中に「ワカメ」「海」がある。一緒に生きている。きっとこの地域の人たちは、漁業をしている人たちは仕事ではなく、「生活」を営んでいるんだろうなと感じました。

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ワカメの釜茹で作業               ワカメの芯抜きを漁師さんより教わる

ワカメの出荷作業は重労働です。水分を含んだワカメは重量があります。漁師さんは、不慣れな私たちに丁寧に作業を指導してくださいます。同じ姿勢で長時間作業をしていると、腰が痛くなりました。私たちの体調、体力を気遣い、すぐに「休憩してください」と仰る漁師さん。また、「みなさんのお陰で作業がはかどります。」と私たちをやる気にさせてくださる漁師さんの温かい思い。配慮。心遣い。漁師さんからしたら、まだまだ未熟で、作業も遅い私たち。「皆さん『かせぎぬん』ですね。」(稼ぎぬん=よく働く人)漁師さんが仰いました。漁師さんこそ『かせぎぬん』です!!漁師さんの凄さを実感しました。漁師さんの手は、とても大きく、分厚く、温かい。握手したときの手の温もり。力強さ。忘れることはないでしょう。

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束ねたわかめは重く、腰への負担が大きい   メカブ削ぎ作業

活動中、漁師さんは、震災直後から現在までのお話をたくさん聞かせてくださいました。「明治の大津波」の時に被害にあわなかった家が今回被害にあってしまったそうです。「ここまではこないよ」と避難しなかった方が亡くなったり、「助けて」と目の前で津波に流されてしまった人がいたそうです。言葉を失くしました。昨日まで同じ地域で暮らしていた人が亡くなるという体験。自分の家は助かった。しかし、「人の目を気にしていた」をおっしゃっていました。自分の家は助かったのに・・・と負い目を感じていたそうです。あの日はまだ終っていない。終らずにあの日からずっと続いているのだ なと感じました。
20130328194719.jpg 作業場には、2名の少女(10歳と6歳)が来ていました。少女達の走り回る姿、元気な笑顔は、作業場に活気をもたらします。震災後の辛い時期も、子どもたち笑顔に元気付けられ、乗り越えられたと穏やかな表情で話してくださいました。ここで6歳の少女に、将来何になりたい?と尋ねると、「自衛隊」と即答。震災直後に自衛隊の方々が来て活動していた際、この地域もお風呂を自衛隊の方々が準備してくれ、その時から、大きくなったら私も自衛隊に入る言い続けているとのこと。 感動しました。子供の明るさは、多くの人に希望と勇気を与えてくれていると感じました。復興に向けて明るい未来に向けて進んでいるのを感じました。



農業支援ボランティア活動

農業支援として、畑の土起こし作業のボランティアを行いました。もとは田んぼだった土地が津波によって流されてきたガレキを撤去してまた農地に戻すためのお手伝いを行いました。農地にするために、石やゴミなどを撤去しなければなりません。大きいのから小さいのまで様々。大きな木材も運びます。 かなりの重労働ですが、皆、「ここが農地に生まれ変わるのだ!」と未来を想像し、楽しんで活動をしていました。共に活動するボランティアさんとの一体感を味わいました。やりがいのある活動でした。この土地で多くの野菜が収穫される日はいつなのか。その日が来るのが今から楽しみです。 現在は市街地などの撤去はほぼきれいに整理されています。ガレキの撤去のボランティアも少なくなっているそうです。

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以前のボランティア先を訪ねて

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昨年4月・8月にボランティアでお世話になった南三陸町 歌津地区の漁師さん(風穴さん)を訪ねてきました。 半年ぶりの再会でしたが、皆様、とてもお元気そうでした。以前と変わらず笑顔で私たちを迎えてくれました。私たちがボランティアでお世話になった時のお話や、現在の漁業の様子を伺いました。風穴さんでは、海外からのボランティアも受け入れているそうです。「インドの方が来てね。インド人はよく働く!」「ベトナムの方も来たよ。」ボランティアもグローバル化しています。お母さんもとても心の広い方で肝も据わっています外国の方がボランティアに来たときも言葉の壁などなく一方的な日本語通しで相手に理解させてしまったそうです。言葉が通じない方を受け入れるのは大変だと思いますが、「さまざまな出会いがあって楽しいよ」と、その出会いを楽しんでいらっしゃいました。
風穴さんとは、昨年4月のボランティアで訪問して以来、交流が続いています。 この方々、私がアイジーコンサルティングにに入社していなければ、ボランティアに行っていなければ会えなかった方々だと感じます。それを考えると本当に運命を感じます。
これからも、直接的・間接的に応援していきます。勿論忘れるわけはありません。 突然の訪問にもかかわらず、快く受け入れてくださった。風穴の皆様、ありがとうございました! また南三陸へ来た際は必ず立ち寄りますね!!
今回のボランティアも人との「出会い」「つながり」「絆」「愛」、感じます。



石巻市 大川小学校視察

ボランティア活動後に、石巻市にある大川小学校の視察に行きました。 メディアで何度も取り上げてきた全校生徒108人中、74名の児童が死亡・行方不明という悲劇が起きた場所です。一昨年のボランティア派遣では、大川小学校の学区内のお宅で弊社社員がボランティア活動を行っています。その当時は道も分断されており、ガレキもたくさんありましたが、現在は、道も復旧し、周囲は更地となっていました。
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かなりの突風が吹き荒れる中、周囲には何もなく、ただ崩れた校舎がある。 ここで幼い命がたくさん失われたと思うと、言葉が出ませんでした。 小さな子供たちが濁流の中に巻き込まれて 辛かっただろうな 怖かっただろうな 寒かっただろうな と、考えると本当にやりきれなくなりました。 今は小学校のまわりは更地になっていました。今後小学校の建物自体はどうなるかは分かりませんが、 小さな子供たち、教員の方たちの命をムダにしてはいけません。自分を守るために、子供たちを守るために。

ボランティア活動を通じて感じたこと・伝えたいこと

南三陸町で様々な方々と出会い、震災当時の話、震災から2年経った現在の状況について話を伺いました。災害の状況のお話を非常に明るく話してくださりました。しかし、話し終わった後の目は悲しそうな目をしていたのを感じました。今回、私たちが訪問した漁師さんのお宅は幸い、家も家族も無事だっ た方々が多かったのですが、だからと言って「良かった」訳ではありません。 「いいよね、あなたは家も家族も無事で。」そう言われ、何も言葉をかけられない。現地では大切な人をなくしたり、家を失った方はもちろん、家族も家も無事であった方も悩み苦しんだ2年間だったのだと活動を通して実感しました。皆、それぞれの想いを抱え、「いま」を一所懸命生きています。
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甚大な被害を受けた南三陸町。漁業に関しては、後継ぎがいないお宅多いようで、今は漁師さんが何人かで協力しながら行っている方も増えているとのこと。それこそ津波で流された後、ゼロからのスタート。「頑張れるのは、ボランティアの人のおかげもあるのよ」とも言っていただき、少しはお役に 立てたかなと思います。

umi.jpgボランティアセンターの人がおっしゃっていました。「まだボランティアに来てくれているんだ。ボランティア先の人だけでなく、そのボランティアの人たちの姿を見た、近所の人や周りの人たちも元気付けられる。」「ボランティアの存在感はすごいですよ。」その言葉を聞いて、本当にボランティアとしてこの場に来てよかったと感じました。
今回も、ボランティア活動を行った私たちが現地の方々から沢山の笑顔や勇気、パワーをいただきました。人と人との「絆」を感じずにはいられませんでした。 現地は復興に向けて進んでいますが、まだまだ時間も人手も必要です。しかし、いくら新しいきれいな 町ができあがったとしても亡くなった多くの方や、思い出の詰まった家屋などは決して戻ってはきませ ん。流れてしまった貴い時間というのはとり戻すことはできません。私たちにできることはボランティア で現地の人と接し微力ながらも勇気を与えることと、震災を忘れてしまわないことです。「いま、わたしたちができること。」被災地の現状を多くの方に伝え、継続して復興支援を行います。

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前半参加メンバー(11名)                 後半参加メンバー(11名)



アイジーコンサルティングでは、今後も継続してボランティア活動を実施していきます。